インド洋沖合で獲れた天然の大車海老は、鮮度を決して損なわないように 船上冷凍され送られてくる。下調理時の身の透明感と 頭や背わたの色鮮やかさが、その新鮮さを明瞭に示す。
奈良県葛城山系の地下水脈から流れる水に育まれた米を、地元農協にまで毎年秋に 受け取りにいく。実は、この米はシェフが生まれ育った山本家の地所水田で当家の手に より作られているものである。玄米のまま16℃に常温設定した店の地下に貯蔵し、 必要なたびに精米をする。噛めば噛むほど甘みを感じるこの御飯を、 「おにぎりにしてください。」と求め、持ち帰るお客様もいる。
陽光をいっぱいに浴びた、それぞれの味をしっかりと持つ野菜たち。例えば、清らかな 水源でしか育たないクレソンは高野山から、深い栗色をした糖度の高い男爵芋は 北海道羊蹄産、厭味の無いガーリックは青森産など・・・。 シェフが、毎日市場に出向きひとつひとつ手に取り仕入れをする。